雑穀の種類

日本では、かつて古代中国から伝わってきた色のついた米が食べられていました。この米を「古代米」といいます。

古代米は稲の原種である野生稲の形質を受け継いだもので、代表的な古代米として「赤米」「黒米」「緑米」「香り米」が挙げられます。どれも白米以上にタンパク質やミネラル、ビタミンを多く含んでいるのが特徴です。

明治時代以降は食卓に並ぶ機会が減りましたが、現在も国内の農家が栽培を続けています。健康食として注目を集めています。

赤米

その名の通り、赤褐色の色合いが特徴です。種皮や果皮に赤い色素のタンニンを含んでいて、赤褐色の玄米を5分づきに精米するとピンク色に、すべて精米すると白米と同様の白色になります。「アミノ―ス」というでんぷん成分が多ため、白米よりもパサパサした炊きあがりとなり、渋みも感じます。赤色の部分に栄養が多く含まれているので、精米する際は赤い部分を残すように行うのがおすすめです。

黒米

玄米の色がほぼ黒色をしていて、5分づきに精米すると黒紫色となることから「紫黒米」とも呼ばれています。種皮や果皮に「アントシアニン」というポリフェノールを含みます。他にも黒米にはタンパク質やビタミン、ミネラルが豊富に含まれていて、中国では古くから薬膳料理にも利用されています。

緑米

ラオスやネパールでは多く栽培されていますが、国内の生産量はかなり少ないため「幻の米」と呼ばれています。玄米の皮部分が緑色で、これは緑黄色野菜などに含まれる色素成分の「クロロフィル」によるものです。炊くともち米のような粘り気と甘みが感じられます。

もち麦

日本で古代から食べられている大麦の一種で、押し麦として麦ごはんとしても食べることも多いです。モチモチとした食感が特徴で食物繊維を豊富に含んでいます。もち麦は特に現代人が不足しているといわれている水溶性食物繊維が多く含まれているのも特徴です。

もち麦のおいしい炊き方

白米に混ぜて炊くだけでOKですが、おいしく炊くにはお水の量に少し気を付けなければなりません。

  1. 白米を洗って、お米の量に合わせたお水を炊飯器に入れます。
  2. もち麦100gに対してお水は約200mlを目安にします。
  3. しゃもじで白米ともち麦を混ぜて炊きます。

違和感なく食べれる

白米の量に対して三割くらいのもち麦を混ぜて炊くと、初めての方も違和感なくお召し上がりいただけます。

栄養バランス◎

白米ともち麦の量を5:5(半分ずつ)にして炊くと、美味しく栄養バランスもGood。

食物繊維がたっぷり

白米と比較して食物繊維が24倍含まれ、6割がβグルカンと呼ばれる水に溶ける食物繊維繊維で宿便を排出、糖質の吸収をおだやかにし、腸内の善玉菌のエサになります。

もち麦麺もおすすめ!

もち麦は大麦の一種で食物繊維が非常に多く含まれ、白米の24倍もあります。
見た目は蕎麦のようですが、うどん以上の弾力があり非常にモチモチとした食感が味わえます。


発芽玄米を食生活に取り入れるメリット

白米の美味しさや栄養を身近に楽しめる発芽玄米は、実際に取り入れることで次のようなメリットを得ることができます。

①食事の栄養価を高められる

発芽玄米は、白米やうどん、そばなどの主食以上に栄養価が高い食物です。
発芽玄米は、白米の約10倍もの量の「ギャバ」を含んでいます。

②旨みや甘みがより感じられる

発芽玄米の旨みはタンパク質が分解されてアミノ酸が増えるため。甘みは発芽で酵素が活性化することで糖質が分解されることで感じることができます。炊いて食べれば、旨みと甘みの両方を味わえます。

③食感が良く食べやすい

発芽玄米は「ぬか」が発芽で柔らかくなっているため、硬さが気になったり炊飯がしにくいと感じることはありません。白米と同じように炊けるので日々の食卓にすぐ取り入れられます。

発芽玄米は「無農薬栽培」のものがおすすめ

栄養価が高い発芽玄米は、胚芽やぬか層に残留農薬が溜まっている可能性があります。購入をする際は「無農薬栽培」と表示されているものを選ぶようにしましょう。


「小麦粉」と「全粒粉」のちがいって??

最近よく目にするパンやパスタに使用されている「全粒粉」。
一体小麦粉となにが違うのでしょうか。

小麦粉

小麦の粒は「胚乳」「表皮」「胚芽」で成り立っていて、炭水化物や食物繊維、タンパク質、ビタミン、ミネラルといった人の体に欠かせない成分が豊富に含まれています。
料理や菓子作りに欠かせない「小麦粉」はタンパク質の量と質で「薄力粉」「中力粉」「強力粉」に分けられていますが、業務用ではさらに細かく分類されていて、業務用の小麦粉を扱う大手メーカー企業では100種を超える小麦粉が販売されています。

全粒粉

全粒粉とは、小麦をまるごとを粉状にしたもので、小麦粉との違いは「お米でいうところの精米と玄米と同じ」ようなイメージというと想像しやすいのではないでしょうか?小麦粉の中では、小麦をそのまま砕いた「全粒粉」が特に栄養価が高いです。亜鉛やマグネシウムなどのミネラル成分を豊富に含んでいるので、日頃からパンや菓子をよく作る方は、ぜひ取り入れてみてください。